hiが互いに異なる場合は(2N−1)!!=(2N)!/2NN!通りという有名事実がある(後述)。以下、pi=(2i−1)!!とする。
身長hの人がah人いるとする。i人の同じ身長を持つ人からjペアを作る場合の数は(2ji)pjである。F(x)=∏h∑j(2jah)pjxjとすると、F(x)のxkの係数[xk]F(x)は2N人から身長が同じであるようなkペアを作る場合の数に等しい。このとき、残った人、つまり2(N−k)人でペアを作る場合の数はpN−k通りであり、あとは包除で∑k(−1)kpN−k([xk]F(x))通りと求まる。
(2N−1)!!について
2N人に1,2,...,2Nという番号を振ってこの順に並べ、二人ずつ取り除いていくとする。この際、ペアのうちの一人目は必ずその時点で番号が最小の人を選ぶ、としておくと完全な数え上げができる。一人目には2N−1通りの人がマッチできて、二人目には2N−3通りの人がマッチできて、……となるので二重階乗の記号を使うと(2N−1)!!と表せる。
別の考え方もできる。2N人を自由な順番で一列に並べて、隣り合う二人をくっつけてNペアを作ることにする。並べ方は(2N)!通りあるが、二人組の内の順番は考慮しないので2Nで割る必要がある。さらに、Nペアの順番も考慮しないのでN!で割って(2N)!/(2NN!)と求まる。これらは二重階乗の公式も与えている:
(2N−1)!!=2NN!(2N)!