2(s1+n1+u1+k1+e1)+Δs+Δn+Δu+Δk+Δe≤Nで各変数は非負という条件下でΔsΔnΔuΔkΔeの総和を取る問題。
d=N−(Δs+Δn+Δu+Δk+Δe)とするとき、ΔsΔnΔuΔkΔeはs1+n1+u1+k1+e1≤d/2の非負整数解の数だけ足される。これは(5⌊d/2⌋)+5)通りだから、求める数は
d1+d2+d3+d4+d5+d=N∑(5⌊d/2⌋+5)d1d2d3d4d5
に等しい。FPSで考えるなら、∑nnxn=x/(1−x)2を5乗して∑i(5⌊i/2⌋+5)xiという謎の級数を掛けると、xNの係数が求める数である。後者にBerlekamp-Massey法を適用してみると21次の多項式を分母とする有理式が出てくるので、xNの係数はBostan-Mori法で求まる。
そもそも一般に⌊i/2⌋の多項式を係数にするFPSが有理べき級数になるのかどうかとか、基本的なことがよくわかっていなかった。
与えられたFPSf(x)の偶数項、奇数項がそれぞれ有理べき級数g(x),h(x)の偶数項、奇数項と一致しているなら、gの(0-basedで)偶数項だけ抜き出したもの(g(x)+g(−x))/2とhの奇数項だけ抜き出したもの(h(x)−h(−x))/2を足せばf(x)になるので、確かに有理べき級数になる。一般に⌊i/k⌋の多項式を係数とするFPSについても、1のk乗根を考えれば同じことが言える。
一般化すると、次の性質を満たすf(x)=∑nanxnは有理べき級数と言える:
M個の有理べき級数fk(x)=∑nbk,nxn (k=0,1,...,M−1)とN∈Nが存在して、n≥Nならばan=bnmodM,n。